言葉の芥場

思ってることを、思っているままに。日ごろ、堆積したことばを吐き出す場所。

UCLAという場所

太陽の光が温めた乾燥した空気の匂い。どこからか流れてくる甘ったるいマリファナの匂い。道行く人のもつ紙袋から溢れるハンバーガーの匂い。鼻をくすぐる匂い全てが、ロサンゼルスに帰ってきた事を感じさせます。何故かは分かりませんが、僕がアメリカを感じるのはいつも嗅覚からです。

アメリカに戻ってもう1週間以上たちます。決まっていなかった家も何とか決まり、慌ただしく引っ越し作業を済ませ、あれよあれよという間に授業がもう間もなく始まります。

アメリカで授業を受ける。これがいかに恵まれていることか、3年経って薄れていた感覚が、この夏に再確認できた気がします。さらに言えば国内屈指の名門、UCLAで授業が受けられることはやはり特別な事だと感じています。

教授はその分野で最先端を走り、他の学生も皆、世界中から集まった優秀な人たちばかり。書きながら改めて思います、凄いとこだなぁと。

この前たまたま見たTed talkで、スピーカーの方がこんな事を言っていました。

Fake it 'til you become it.

「本物になるまで、偽り続けろ」という意味のフレーズです。自分が本当にその場に相応しい人だと思えない時でも、そう思っているフリをし続けるうちに、自然とそう思えるようになる。そんな話でした。

僕はUCLAに相応しいだけの人なのか、正直自信がありません。日々のディスカッションでは有益な意見がなかなか言えないし、教授の講義への質問もなかなか浮かびません。そうこうしているうちに周りの学生はいい意見を言って、それがディベートに発展したり、教授を唸らせる質問を繰り出しています。自分がクラスの中で一番出来ないヤツなんじゃ無いかと思ったり、周りがみんな頭のキレる強者にみえる事が日常茶飯事で、いつも悔しい思いをしています。

でも、その中で存在感を放たねばならない、生き抜いていかなければならない。それなら、虚勢でも、フェイクでも、自信を持って意見が言える人間であろう。そんな勇気をTed Talkにもらいました。

中学時代、新しい美容院に行くのに3ヶ月迷った究極の人見知りには本当に厳しい、UCLAという場所。自分のキャパを完全にオーバーしていることは最初の1年ではっきりしました。でも、成長できるのは自分の限界を超えたところに足を踏み入れた時だけ。UCLAという場所が、自分をさらに一歩先へ導くきっかけになってくれるはずだと信じ、その場所で得られる最大の経験値を得るために残りの1年、日々過ごしていこうと思っています。

悲観的な書き方をしていますが、新たなスタートに向けてのワクワクに今は溢れています。やっぱり僕は勉強が好きだから。

 

大学最終学年が始まるに当たり書いたこのブログは、僕の、僕自身への宣戦布告であり、皆さんへの宣言です。色々な人の支えがあって辿り着いたこのすごい環境で吸収出来るものは全て吸収する気です。逃げ腰の僕を見たら遠慮なく言ってください。

「学ぶ」だけで許される時間はもう長くない。能動的に、ポジティブに前へと進んでいきます。

 

一応Ted Talkのリンクも貼っときますね。余談ですが、このTed Talkはボディーランゲージについてがメインの内容でめちゃ面白いです。

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